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モンサンミッシェルといえば、フランスの名所で世界遺産にもなっていて、ブリターニュ地方の海上の離れ小島に、城砦で囲われた教会がそびえているということで世界的にも有名な場所だが、大体はパリから観光バスで押し寄せて3−5時間ばかり見学して戻るというおきまりのコースになっている。昔パリで学校に通っていた頃でも学校の掲示板にツアーの張り紙がしてあったくらいで、昔からのフランス旅定番と言うことになっている。さしずめ東京に来た海外ツアー客が日光に押し寄せるよなものだ。 ところが、今年、サンマロから初めて訪ねてみたが、驚いたことに観光客の7割はアジア人でそのうちの90%は日本人という笑えない状況が展開されていた。それも若い女性のツアーで満ちている。一瞬奈良か京都の寺に迷い込んだような錯覚に陥る。土産物屋には日本人の従業員がいて、日本人観光客を馬鹿にしたような目つきで接客している。レストランに入り込めば店内には、これまた、日本の若い女性で満ちている。 このようなツアーも楽でいいのかもしれないが、田舎のローカル列車でたどり着けば、また違った旅情が味わえる。鉄道で訪れるものも少ないから、この世界遺産に最も近い上の写真の鉄道駅は、死んだような閑散とした廃墟のような駅で、若い女性がたった一人構内の切符売り場に陣取って仕切っている。一日に、それ程の便もなくたっぷりと田舎の旅情が味わえる。ここから教会のある島までは、バスが出ているし、タクシーでも2000円程度の距離にあるが、イージーオーダーの旅は素通りしてゆく。 一日数本のローカル列車はやがて、ドルという町にたどり着いて終わる。このあたりの小さな中心でここで初めて幹線列車が通過するが、この駅も心もとない寂しさで、乗換えを待つ間も心の中を得体の知れない情感が吹き抜けてゆく。この駅から、レンネまでゆけばTGVに乗り換えてパリに戻れる。私は、ここから反対側に向って、日本人の殆どいないサンマロまで戻った。 経験では、観光名所は大まかに面白くないのが通例で、この小さな旅でも、ローカル列車の旅と、列車を待つ間の数時間ふらふら流れた小さな町の方が、よほど面白かった。
by tabibito9999
| 2006-03-17 17:05
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